Vfl Wolfsburg 監督 Oliver Glasner 〔インタビュー記事〕

Wolfsburgでの1シーズン目を終えたGlasner。初めての国外での指揮となった今季をオーストリア時代との様々な違いも交えながらを振り返った。

今回はそのインタビューで気になった部分を取り上げた。

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以下本文

-ちょうど1年前にWolfsburgでの初めてのトレーニングを行いました。あの日のことをどのように覚えていますか?-

「(ため息をつく)もう1年も前なの?そうだね、素晴らしいことだった。はじめて国外で仕事をすることになったし、チームでの初めての仕事にもとてもワクワクしていた。それにWolfsburgはELのチャンスもあったし更に楽しみだった。一方で少し不安もあったけど、大半は楽しみと期待で満ち溢れていた。」

-その不安はいつ頃取り除かれましたか?-

「正直取り除かれることはなかった。お腹がチクチクするような痛みは常にあったし、それをなかったこととして済ますことはできなかった。集中を保つためには一定の緊張状態が必要だと思う。このタスクに対しての喜びや情熱が1年前と同じように今もあることに何度も気づかされる。」

-「難しい時期が訪れたらそれをチャレンジだと捉えます」と発言されていましたが、LASKからWolfsburgへ移ったことを後悔したことはありますか?-

「後悔をしたことは一度たりともない。もちろん難しいと感じる期間はあった。例えばコロナウイルスによる影響で家族と離れて暮らさなければいけなかった数週間。この空間的に距離が離れているということはコロナウイルスによる影響の前にもあったことだが、国境が閉鎖され長い間家族と会えないと分かっていた時は困難で難しい期間だった。特に家にいた妻と子供たちにとっては簡単な期間ではなかった。」

-競技的な観点では今季をどのように評価しますか?-

「良い場面、悪い場面の両方があったが、これは人生のどのような分野でも起こり得ることだ。我々は再びヨーロッパの舞台に戻ることができる。予選を戦わなければいけないが、我々はこの予選を勝ち上がり、GLで戦うことができる自信がある。総合的にみると今季に関しては満足するものだった。」

-最初の試練は何だったと思いますか?-

「素晴らしいスタート(9節終了時点では無敗で2位)を切ったがそれから勝てなくなってしまい(10~14節は1勝4敗)、満足の行くようなプレーができなかった。それから我々なりに戦った。後期も最初の2試合に敗れて10位にまで順位を落としてPaderborn戦を迎えることになった。誰もがこの試合が今後の我々が順位表のどちら側に位置することになるかを決める大事な試合だと思っていた。それからの3試合で勝ち点7を獲得することができて、我々は再び進みたい方向に戻ることができた。Hoffenheim戦(3試合の最後)に勝利したことでヨーロッパの舞台に戻ることができると感じた。」

 

-チームのどの部分を改善することができたと思いますか?-

「最も重要なことはここで成し遂げたものはチーム全員で成し遂げたということだ。自分だけの功績ではなく、みんなで掴んだ成功だった。1年前に就任した時に失点数を減らしたいと話した。そして、安定性を求めるために3バックを採用した。失点数は40以下にしたかったが、裏をとられての失点が多く、達成することができなかった(46失点)。」

-思っていたほどうまくは機能しなかったんですね-

「そうだね。ただ時間が経つにつれてディフェンスは安定するようになったし、攻撃に関しても良くなった。得点数に関してもシーズン前に目標としていた数には達せなかった。ただ、Daniel Ginczekは前期はほぼ試合に出れていなかったし、Admir Mehmediもケガに苦しんだ。」

-Wout Weghorstは今季の16点を上回ることができると思いますか?-

「私は彼の得点数だけを見ているわけではなく、試合を通してみて評価している。彼の試合での関与具合ををみると彼はまた一つ成長したと思う。シーズンの初めはチームがボールを回している時、彼は既にPA内に留まり、ボールを受ける動きをしていた。私はフォワードの選手にもビルドアップにおいて絡んできて欲しいと考えている。Schalke戦で勝った時のように。あの試合ではWout含めうまくギャップを生かした攻撃ができた。この点で彼は成長したと感じているが、まだまだ成長の余地もあるし、それはWout本人もわかっていることだろう。」

-Maximilian Arnoldは特に後期の数字を見るだけでも大きく成長したことがわかります-

「シーズン前にMaxに『素晴らしい左足を持っているけど、得点数が多くない』と話して伝えた。結果的に彼はキャリア最多の得点数(アシスト数もキャリア最多)を記録した。既に彼は脅威になれる存在だが、彼もまだまだ成長して得点数を伸ばすことができる。ただ、今季の彼はシーズン通して非常にハイレベルなプレーをみせてくれたことに変わりはない。200試合以上のブンデスリーガ出場を誇る経験のある選手だが、成長の意欲も強くみられるし、そのような姿勢をみることができるのは素晴らしいことだ。」

-1番の勝利はどの試合でしたか?-

「1番興奮した試合は2-1で勝った(15節ホームでの)Borussia Mönchengladbach戦だ。Maximilian(Arnold)が後半のアディショナルタイムに得点を決めた。個人的な1番の試合は(1節の)Köln戦。Wolfsburgでの最初のリーグ戦で、一生忘れることはないだろう。ほかにもカギとなる勝ちはあった。公式戦で7,8試合勝ちがない中迎えた(12節アウェイでの)Frankfurt戦の2-0での勝利や前述のPaderborn戦。EL(GL第5節)のOlexandriaとの試合の勝利はELでの第一目標であった決勝トーナメントを決める大きな勝利だった。」

-反対にどの敗北が大きく響きましたか?-

「(19節の)Hertha Berlin戦。あの試合は今でもなぜ相手が勝てたのかわからない。」(ポゼッション59:41、シュート数20:9、枠内シュート数7:4とスタッツは上回ったものの1-2で敗戦)

-代表取締役のJörg SchmadtkeやSDのMarcel Schäferとの仕事はどうですか?-

「まず初めに言うと、ここWolfsburgと以前いたLASKとではチームの構造が全く異なっている。もちろん手助けをしてくれる側近はいたが、競技面に関しては完全に私自身に責任があったから、こなさなければいけないタスクも多かった。例えば理学療法士を雇用するときに、私自身が交渉にあたった。ここでは違う。もちろん以前と違うってことは知っていたが、私にとっては新鮮なものだった。」

-特にどの部分に違いを感じますか?-

「決断をする部分。もちろん私の意見も組み込んでくれるが、LASKにいた時ほど気を使う必要がない。」

-彼らとの話し合いはどのように感じていますか?-

「色々なことについて話すし、非常にいい話し合いができている。みんなが意見を出して最後には1つの決断にまとまる。時には妥協をしなければいけない時もある。ただ、チームやクラブがいい方向に向かうためのものであれば、妥協することは何も問題ではない。」

-外に張り、上下動を繰り返すタイプのウインガーよりも、中に切り込めるタイプのウインガーを欲していると言われていますが、そのことについてはどのように考えていますか?-

「サイドで上下動を繰り返すタイプのウインガーは今はいないし、Josip BrekaloやRenato Stefffenらもそのようなプレーはしなくなった。我々は彼らのような選手たちにギャップ、スペースを上手く突くようなプレーを望んでいる。RenatoはそのようなプレーからSchalke戦で得点をあげ、そこから得点数も増えた。だからウインガーにはそのようなプレーを求めている。」

-色々とあったシーズンも一段落しましたが、どこでどのように充電する予定ですか?-

「最初の数日は家族とオーストリアで過ごす。友人たちとゴルフにも行くし、もしかしたら家族とハイキングかどこかに泳ぎにも行くかもしれない。ただ、これまでの経験上2週間が経つと身体がうずうずとしてくるだろうし、また来季に向けて少しずつ考え始めると思う。」

画像はWolfsburg公式Twitterより