2020/2021シーズン RB Leipzig 選手紹介

19/20シーズンはクラブの歴史に残るものだった。

2度目の出場となったCLでベスト4に進出した。惜しくも決勝進出は叶わなかったものの、このクラブの明るい未来を見ることができる素晴らしいシーズンだった。

今回の記事では次なる目標を達成するために新たなシーズンを戦うLeipzig戦士たちをサッカー以外の情報も交えながら紹介していきたいと思う。

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 ・背番号の若い順にGKから紹介

・情報は2020年9月11日現在のもの(移籍市場での動きに応じて更新予定)

・選手の基本情報に関しては選手名をクリック(→公式ホームページの選手ページへ)

・スタッツはtransfermarktSofasScoreより引用

Leipzigの試合に関するプレビュー、レビューもまとめているので、是非そちらも目を通してみてください。(→プレビューレビュー) 

GK

#1 Peter Gulácsi

Leipzigでの6シーズン目を迎えるチームの絶対的守護神

愛称はPete。クラブが彼のことを表すときによく使用するハッシュタグが #PeteTheWall。このハッシュタグを見ただけでも彼がきちんと最後の砦となれていることを理解することができる。

現在30歳のGulácsiは初招集された2010年からハンガリー代表でプレーし、ここ3年連続でハンガリーの最優秀選手にも輝いている。

 英・442が選出したベストGKランキングで6位にもランクインしたGulácsiの特徴は安定したプレーと時折見せるスーパーセーブ

素早い反応で相手の決定機を阻止するGulácsiの活躍によってLeipzigが拾ってきた勝ち点は数えきれない程ある。

(セーブ集がYouTubeにあればよかったんですがありませんでした...)

また彼はボール処理後の素早いスローイングやキックで攻撃の起点にもなることができる。昨季の第29節のKöln戦ではなんとアシストも記録。

攻守において欠かせない存在となっているGulácsiだが、お茶目な一面もある。

コロナの影響で自宅から離れてトレーニングセンターで隔離することになった際、時間潰しのためにPS4を持参したそうだがコントローラの充電器を持参し忘れ、すぐにプレーすることができなくなってしまったという。試合では神となるGulácsiだが、やはり人間だったことがわかるエピソード。そんなGulácsiから今季も目が離せない。

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#13 Philipp Tschauner

チームを陰から支える経験豊富なベテラン

愛称はTschuani。昨夏にLeipzigへ加入した34歳でチーム最年長選手。今季からはIlsankerの13番を引き継ぐ。加入してから公式戦でのプレーはなく、ユニフォーム姿の写真が公式のTwitterに挙げられずに1年が過ぎてしまった。それでもコロナの中断明けにはチームのまとめ役としてリーグ戦やリスボンでのCLでもベンチ入りし、何度かテレビに抜かれることもあった。

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昨季の加入後すぐのインタビューでも’’自分が培ってきた経験を活かしてチームに貢献したい’’と語っていたTschauner。ただ現行契約は今季限りとなっていて、シーズン終了時には35歳となっていることから引退するのではとの話もある。本人は4月のインタビューでまだ決断は下していないこと、そして引退後はコーチになることを明らかにしている。今季も彼のプレーを見ることはできないかもしれないが、頼れる兄貴分として見えないところからチームを支え続けてくれることを期待したい。

#33 Josep Martínez

ラ・マシア出身のスペイン期待の若手GK

今年の1月に加入が内定していた22歳のU21スペイン代表GK。17歳だった2015年に言わずと知れたスペインの強豪、FC Barcelonaカンテラに入団。ただ、トップチームはおろかBチームにも昇格することはできず2年後にLas Palmasへ移籍。加入してから1か月でBチームでデビューを果たす。その後成長を遂げ2019年の4月28日にトップチームデビューを果たし、その後のシーズンオフに正式にトップチーム昇格となった。

トップチームでの出場試合数は30試合で、失点数が31、クリーンシートを記録した試合は12試合ある。実際にプレーを見たことはにないが、あまり経験が多くない中、世代別代表に選出されていることからも実力に疑いはないのだろう。

そんなMartínezだが、同じスペイン出身でユースに所属しているHugo Novoaと一緒に食事に行くシーンもInstagramから確認することができ、徐々に街にも馴染めてきているように見える。

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今季は主にポカールでの出場がメインとされているものの、守護神Gulácsiの座を奪い取るような活躍に期待したい。

Instagram 

DF

#3 Angeliño

サイドで上下動を繰り返すいかつ可愛いSB/WB

フルネームはJosé Ángel Esmorís Tasende。Angeliñoは小さいÁngelを意味する愛称。Manchester Cityからのローン延長が発表され、今季もLeipzigでプレーすることになった左利きの23歳のスペイン人。将来的に英語を使うことができたらサッカー選手になれなくても職の幅が広がる、という考えをもって15歳の時に渡英したAngeliño。レンタルで様々なチームを渡り歩いてLeipzigに辿り着いたのが今年の1月。本人曰くPep Guardiolaとの共通点が多いというNagelsmannのサッカーにすぐ順応し、後半戦だけで18試合に出場、うち16試合はフル出場で1ゴール5アシストを記録。今季も左サイドを駆け上がり多くの得点に絡んでくることを期待したい。

そんなAngeliño、両腕にびっしりとタトゥーを彫っている上に、スキンヘッドで髭も生やしていることからパッと見た時は''いかつく''見えてしまう。

ただ彼の''可愛い''ところはボールを蹴る瞬間。癖で舌を出してしまうことはチームメイトにも認識されていて、Instagramに投稿するたびに誰かにいじられている。

プレーだけではなく、''いかつ可愛い''Angeliñoにも注目だ。

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#4 Willi Orban

ポーカーフェイスのチームリーダー

昨季までチームキャプテンを務めていたドイツ生まれのハンガリー代表CB。昨年の10月末に負傷離脱して以降ほとんどの試合に出ることができずに不甲斐ないものとなってしまったOrban。SBでプレーしていたHalstenbergとKlostermannが離脱期間中にCBにコンバートされ、今季も継続してプレーするとされていることからポジション奪取は容易ではないだろうし、正念場になると予想する。それでも本人はNagelsmann就任後のチームの成長に自信を感じていて、スタメンを奪取することに燃えている。

そんなOrbanはInstagramのアカウントこそは持っているものの、サッカーに関する投稿がほとんどで、チームの中でも特にプライベートが謎に包まれている選手だ。ファンサービスでの対応や公式のInstagramYouTubeから見ても分かる通り口数は多くなく寡黙な性格ではあるのだろうが、試合に出場したら力強いプレーとリーダーシップでチームを束ねてくれるだろう。

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#5 Dayot Upamecano

SUPAMECANO

愛称はUpa。ギニアビサウ出身の母とセネガル出身の父の下、フランスで生まれ育ったUpamecano。CLでの活躍もあり一気に知名度が急上昇。フランス代表でもデビューを果たし得点も記録した。クラブ公式があまりの凄さから#Supamecano のハッシュタグを作ったほどだった。そんなUpamecanoはCLの再開前に2021年までとなっていたLeipzigとの契約を2023年まで延長。ただ契約には契約解除条項も含まれているとされていて、来夏のビッグクラブへのステップアップが確実視されている。

Upamecanoの最大の特徴はCB離れした攻撃力。もちろんチャレンジ&カバーを始めとしたCBとしての能力も高いが、昨今のサッカーでにもCB求められることが多い攻撃面の引き出しもとても多い。ドリブルでの持ち運び、鋭い縦パス、意表を突いたロングフィード。どれも21歳とは思えない高いレベルで、まさにBEAST

プライベートでは同じフランス語を話すHaidaraと仲の良いUpamecano。今夏のバカンスもHaidaraと共に自主トレーニングを積みながら過ごしていた。

若くから出番を得ているものの非常に謙虚な性格のUpamecano。ディフェンスの柱として君臨する今季も彼も楽しみだ。

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#6 Ibrahima Konaté

フランス生まれのもう1人の宝石

愛称はIbou。Upamecanoと同じフランス出身で彼よりも1つ若い21歳のCB。昨季はOrbanと同様にシーズンの大半をケガで棒に振ったものの、第4節のBayernとの試合では相手の絶対的エースLewandowskiを完全に封じ仕事をさせなかった。今でこそ試合に出続けていたUpamecanoが逸材だと騒がれているものの、Upamecanoがケガで出場していなかった18/19シーズンの後半のKonatéの活躍もUpamecanoと引けを取らないものだった。幼少期は攻撃的な選手をしていたことから彼もCBながらドリブルを得意としていて、CBらしからぬ高い攻撃力を持っている。

昨季の終盤に一度復帰したもののコンディションが上がらず、リーグ戦終了後に再度手術を受けたが、復帰に向けてリハビリを行っている。早ければ9月中にも復帰するとされていて、CBに不安を抱えていたLeipzigにとっては最大の補強になるだろう。

そんなKonatéはドラゴンボールがきっと好き。

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#16 Lukas Klostermann

ピッチの外でも活躍する二刀流DF

愛称はKlosti。24歳ながらも今季で在籍7年目を迎え、Poulsenに次ぐ古参選手のKlostermann。本職は右SBだが、CB、左SBも高いレベルでこなして、今季も昨季に続き3バックの一角を務めると予想されている。187㎝と長身ながらも足も速く、空中戦に強いSB×攻撃力抜群なCBとしてLeipzigに欠かせない存在になっている。安定したプレー(ちょこちょこポカするけど...)と活躍もありBarcelonaやBayern、Dortmundなどへの移籍も噂されていたが今年5月にはLeipzigとの契約を2024年まで延長。

彼の妹、Lisaさん(→Instagram)もサッカー選手で女子ブンデスリーガのSGS Essenでプレーしている。Lukas本人は社会貢献活動にも力を入れていると本人もインタビューで語っており、彼のチャリティーユニフォームはチームで1番頻繁に見かける。(個人的な印象)。どうでもいいことを言うと、利き手は足と逆で左。

ピッチ内外で活躍するそんなKlostiに要注目。

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#22 Nordi Mukiele

笑顔が絶えないファンキーガイ

映画「ジョーカー」が大好きな22歳のフランス人DF

2004年から2013年まではParis FCでプレーしていて、学年が2つ違うためカテゴリーは被ってないだろうが、Konatéとは2009年から2013年まで同じチームに在籍していた。

帰陣が遅い、たらたら走るな、プレーが雑、守備軽いなどLeipzigの試合を見ている人からの評価は大半があまりいいものではない(まぁ事実だからしょうがない...)ものの、SBとCBをこなすことができる187㎝のDFはリーグトップクラスのデュエル勝率を誇り、実際に今夏はBayern、Liverpool、PSGと各国のリーグ王者から関心がもたれた選手でもある。

彼のプレーは気まぐれなイメージが多く、前述の''良くない''印象もそこから生まれてきているのだと思われる。1VS1の強さを最大限に活かすためにもHV(3CBの脇)で起用したいものの、攻撃面、特にビルドアップの部分で他の選手と比較すると劣ってしまうこと、CBで持ち上がって帰陣が遅いとピンチになり得る(実際になってる)ことからもWBでの起用の方が精神的には楽ではある。

WBでのMukieleは力強いドリブルやフリーランなど魅力もあるが、決して’’上手い’’選手ではなく、WBでも新加入のHenrichsやLaimerなどライバルは多い。それでも彼らにはない身長を活かした形での攻撃参加などで違いを見せつけ、活躍してほしいというのが本望だ。

余談だが彼は月に数回美容師をライプツィヒに呼んで髪の手入れをしてもらっている。これ以上はトラブル(→)は起こさないで欲しい...。

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#23 Marcel Halstenberg

破壊力抜群のレフティーモンスター

愛称はHalste。14歳の時に付き合い始めた奥さんがいる28歳。本職は左SBだが、彼も昨季は左HVで起用されることが多かった。188㎝と他の選手同様に高身長で、空中戦に強く、左足から繰り出される正確無比なキックでゲームメイクし、チャンスを演出する。

CK(主に右)も担当し、昨季こそChelseaに移籍したWernerが主に務めていたものの、PKキッカーの1人でもある。

そんなHalstenbergは世界中の水問題の解決のための団体であるVIVA CON AGUAやドイツ代表選手も参加しているWeKickCoronaなどの社会貢献活動にも積極的に参加している。

チームの幹部メンバーの1人にも選出されたHalstenberg。幹部メンバー最年長としても期待したい。

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#39 Benjamin Henrichs

チームの橋渡し役になり得るユーティリティプレーヤー

愛称はBenny。今季フランスのMonacoから買取OP付きのレンタルで加入したドイツ人のSB。Monaco移籍前はLeverkusenでプレーしていて、当時から何度も獲得を試みていたLeipzigが手薄としていて、やっと獲得することができた攻撃的なSB/WBだ。今でこそ右SBを得意とする選手だが、左サイドにも対応することができ、幼少期はより攻撃的なポジションでプレーしていた経験もある。本人もインタビューでは多くの試合に出場したいと語っており、色々なポジションでチームに貢献してくれることに期待したい。

ドイツ人の父親とガーナ人の母親の下に生れたHenrichs。

母親がドイツで苦しんだことと自身も差別をされた経験もあり、デュッセルドルフで行われたBLM運動のデモにも参加し、差別根絶に向けての声を上げ続けている。

プレーはもちろんだが、2年間のフランス生活で習得したフランス語を活かしてチーム内のフランス語話者との関係性を強め、チームをより一層結束させる力になってほしい。

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MF

#7 Marcel Sabitzer

ピッチを縦横無尽に走り回る何でも屋

愛称はSabi。今季からチームキャプテンに就任した26歳のオーストリア人MF。Salzburg経由でLeipzigに加入したSabitzer。移籍当初は2部でのプレーを望んでおらず、とんがった性格をしていたSabitzerが今やチームを束ねる立場になったのは当時の人からしたら考えられないことかもしれない。ただ、前監督であるRalf Rangnickも彼のリーダーシップを高く評価していた。ポジションの兼ね合いもあるのか、声を出して鼓舞するタイプのリーダーではないものの、彼はその分プレーでチームを引っ張る。攻撃でも守備でもいてほしい場所にいて欲しいところにいてくれる。ある時はこぼれ球を押し込んでチームのカウンターを締めくくり、ある時は自チームのゴール前にMukieleよりも早く帰陣しディフェンスに参加する。それくらいどこにでもいて、両者は際立っている。

そして彼の名前が日本のサッカーファンにも多く知れ渡るようになったきっかけは彼の力強いミドルシュートだろう。走れるだけでなくキックも上手い。どこかの誰かと違い(愛はあるよ)、文句の言いようがない。

関係ないが奥さんは自身のInstagramのストーリーでしょっちゅう何かしらの商品の宣伝をしている。

チームで1番の動物好きで犬も2匹飼っているSabitzer、今季もMVP級の活躍に期待したい。

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#8 Amadou Haidara

未だ真価を発揮しきれていない隠れたキーマン

愛称はDoudou。Redbullのスカウトが見つけたマリのダイナモ。Salzburgでの活躍は印象的だったものの、Leipzigに加入してからは定位置を確保することができていない。4312の8er(→ドイツ語でのポジション名)での輝きが目立ったもののLeipzig加入以降そのシステムはほとんど採用されておらず、未だに適正ポジションを見つけれていなさそうだが、昨季最終節のAugsburg戦ではNagelsmannが1番よかったと発言する活躍をしたこともあり徐々に本領発揮に近づいているのかもしれない。今季は例年以上に過密日程でNagelsmannも選手層が大事と発言していることから、昨季以上に出番は増加するとみている。

厳格なムスリムでもあるHaidara。ラマダン(断食)の時期にはこんな写真も。日が昇っている間の飲食ができないことから練習時間も考慮されていたそうだが、長年この生活をしていることから本人は慣れていると発言もしていた。断食をしたことがない筆者からすると考えられない話ではある...。

いずれにせよ今季こそ光り輝くDoudouのプレーに期待したい。

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#14 Tyler Adams

鋼のメンタルを持つアメリカンワンダーボーイ

愛称はTy。有望株揃いのアメリカ代表の今後を引っ張っていくだろう未来のリーダー。

アメリMLSのNew York Redbulls(RBNY)でトップチームデビューを果たしたのが2015年の夏。NYRBは親善試合でChelseaと対戦し、当時16歳だったAdamsは途中出場でゴールまで記録する鮮烈なデビューを果たした。

その後トップチームに昇格し、順調に成長を遂げたAdamsは2019年の1月にLeipzigに加入。加入後はケガにも悩まされ、1年半での出場試合数は29に留まっている。それでもクラブの彼への期待が大きいことは目に見えていて、今年の3月には契約を2025年まで延長した。

本人が最も得意としているポジションは8erとしていて、ボールを狩り、そのまま攻撃に繋げていきたいと話しているものの右SB/WBでの起用にも何も問題はないとも話している。

実際にCLのAtlético戦ではLaimerに代わって右WBとして投入され、アメリカ人選手として初めてとなるCL準々決勝での得点を挙げチームを勝利に導いた。

そんなAdamsの幼少期のアイドルはThiery Henry。彼がRBNYに加入し実際に彼のプレーを目の当たりにできたことは夢のようだったと本人も語っている。

Henryのように多くの得点に絡む選手ではないものの、自身のアイドルのようにチームに欠かせない存在になってくれることを楽しみにしたい。

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#18 Christopher Nkunku

髪型奇抜なゲームメイカ

愛称はChristo。昨夏にフランスのPSGから加入した22歳のアタッカー。昨季は加入初年度にもかかわらず、42試合の出場と16アシストの記録は共にチームトップの数字で、チームの攻撃を操った。PSG時代は様々なポジションで起用されていたものの、本人は1番得意としているポジションを中盤の左側と言っている。

躍動感溢れるプレーに加えて彼は髪型も躍動していた。

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ただ、今年の2月に大半をカット。CL前には今は髪を長くは伸ばさない、これがあるからね、と残された髪を指しながら嬉しそうに話していた。

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クラブで1番タイトルの味を知っているNkunku。高精度のキックと力強いドリブルでチャンスを造り、クラブの目標達成の力になってくれると期待している。

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#20 Lazar Samardžić 

ドイツの将来を背負う184㎝のニューフェイス

愛称はLaki。Hertha Berlinから加入した18歳の長身アタッカー。セルビアにルーツを持つSamardžić はベルリン生まれベルリン育ちで7歳のころからHerthaの下部組織でプレーしていた。15歳の時からU17チームでプレーし、B-Junioren(U17リーグ)では2シーズンで40試合に出場し40ゴール14アシストを記録。昨夏にU19チームに昇格し、昨季は16試合で14ゴール9アシストを記録。DFBが優秀なユースカテゴリーの選手に授与するフリッツヴァルターメダル2019のU17部門で銅メダルを受賞したSamardžićはHerthaでトップチームデビューも果たし既に3試合プレーしている。

一部のドイツメディアではSamardžićが高身長で左利きの攻撃的な選手であることから新たなKai Havertzとも言われている。

攻撃陣の選手層が厚いことから出番を得ることは簡単なことではないだろうが、Nagelsmannの下で多くのことを学び少しずつ成長していってもらいたい。

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#25 Dani Olmo

異色のキャリアを歩むスペインの次世代スター候補

今年の1月にクロアチアのDinamo Zagrebから加入したアタッカー。地元からほど近いEspanyolとBarcelonaの下部組織でのプレーを経てDinamo Zagrebの下部組織へと加入したのが16歳だった2014年の夏。クロアチアで順調に成長を続けたOlmoはそのままトップチームデビューを果たし、CLでもプレー。

Leipzig加入後は出番を得れない時期が続いたものの、中断期間に行なったNagelsmannとの話し合いや練習のアピールの成果もあってか、中断明けはFreiburg戦を除く全試合でスタメン出場、Atlético戦では貴重な先制ゴールも挙げた。

この活躍もあり母国のReal Madridからの関心も伝えられたが、在籍して半年のOlmo本人はライプツィヒでの生活を含めたすべてのことに満足しているとコメントを残し、Leipzigでプレーを続け、成長していきたいという意思を表明している。

母親がクロアチアにルーツを持っているOlmo、兄もDinamo Zagrebのセカンドチームでプレーしており、今夏のオフにもクロアチアを訪れていた。

第二の故郷の人たちが喜ぶような活躍が見れることを楽しみにしている。

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#27 Konrad Laimer

無尽蔵のスタミナを持つLeipzigの心臓

愛称はKonny。Salzburg生まれで11歳で加入したRB Salzburgから現在まで途切れることなくRedbullのチームでプレーを続けているまさにRedbullの申し子とも呼べる選手。

ピッチに立てばとにかくどこにも顔を出すほどのスタミナが持ち味で、攻守に貢献する。Timo Wernerの存在もあってかあまり取り上げられることは多くなかったものの、彼もチームトップクラスの俊足を誇る。年々出場時間と得点、アシストを増やしていて、昨季Leipzigが勝ち点を落とした多くの試合にLaimerが不出場だったという事実からも、彼がチームに欠かせない存在だということがわかる。そんなLaimerも今年の2月に契約を2023年まで延長。近い将来ビッグクラブへの移籍は間違いないとされているが、いつまでもLeipzigで見続けたい選手だ。

23歳とまだ若いが3児の父でもあるLaimer。プライベートではWernerと仲が良く、彼がロンドンに引っ越す前日にも互いのパートナーと4人でレストランで食事を共にしていた。

その戦友は今季からいなくなってしまったが、それでも攻守に走り回るLaimerの活躍をファンだけではなくWernerも望んでいるだろう。

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#44 Kevin Kampl

チームに欠かせぬ司令塔

家にはDJブースもあるエレクトロ好きのKampl。基本的に23歳以下の選手しか獲得しないLeipzigが例外で26歳の時に獲得した選手。昨季はケガの影響で公式戦20試合の出場に留まったが、復帰後の活躍は誰が見ても文句なし。中盤の底に彼がいるのといないのではゲームの落ち着き具合が段違い。もともとは攻撃的なポジションでプレーしていた選手のためドリブルも上手く、中盤の底からタイミングを伺い、持ち上がりチャンスを創出する。Salzburg時代にRoger Schmidtに仕込まれたRedbullの哲学を明確に体現できる選手で今季の彼の活躍でチームの行方が左右されると言っても過言ではないだろう。

6月に延長したKamplの契約は2023年まで。1年の延長OPもあると報道されているが、本人は最後の長期契約になると言っており、引退後のポストも用意されていると言われている。まだまだ終わりが近いわけではないが、長くはない彼のサッカー人生で彼がタイトルを獲得する瞬間が来てくれればこの上ない幸せだ。

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FW

#9 Yussuf Poulsen

3部時代を知る最古参のストライカ

愛称はYussi。252試合62ゴール51アシスト。それぞれクラブ1位、3位、1位の記録だ。当時3部リーグに所属していた2013年の夏からLeipzigでプレーしているPoulsen。26歳だが今季で在籍8年目を迎える。クラブがカテゴリーを上げ、戦うコンペティションのレベルも高くなっている中、成長し、試合に出続けているからこそあるこの記録。これまで多くの監督の下で指導を受け、様々な苦労をして、クラブと歴史を作り上げてきた。

このインタビューには彼がいかにしてここまでLeipzigの選手として戦い続けることができたのかが書いてある。

FWのPoulsenだが彼の最大の魅力は献身性にある。Leipzigを語る上で外せないものが最前線からの激しいプレス。その起点となっているのがこのPoulsenだ。点が獲れないFWは意味がない。こんな考えを見ることがある。確かに一理ある。なぜならサッカーは点を獲らないと勝てないスポーツだからだ。ただ、彼は何十点も獲れるFWではない。1部でプレーした過去4年で二桁得点を挙げたのは18/19シーズンの1回だけだ。それでも彼が評価されるのは献身性があるからこそ。それだけ彼はチームに欠かせない存在だ。長身を活かしたポストプレーも得意なPoulsenはWernerと2トップのコンビを組むことが多かった。このコンビは他のどのコンビよりも強烈なものだったと今でも思う。

そんなPoulsenは以前インタビューで不健康な食事(ジャンクフード?)が好きと語っていた。ただ、見違えるほど太ったり体型の変化を見たことはないからもしかしたら太りにくい体質なのかもしれない。

ここまで長くLeipzigにいるとは思っていなかったと話すPoulsen。念願のビッグタイトル獲得のためにも今季の彼の活躍は必要不可欠だ。

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#10 Emil Forsberg

チーム1ハンサムな必殺仕事人

1部昇格を決めた15/16 ホームでのKarlsruhe戦、CLでのクラブ史上初ゴールとなった17/18 ホームでのMonaco戦、ELプレーオフで本選出場を決めた18/19 ホームでのZorya Lugansk戦、クラブ史上初のポカール決勝進出を決定付けたアウェイでのHSV戦、クラブ史上初のCL決勝トーナメント進出を決めた19/20 ホームでのBenfica戦。

大事な試合でいつも得点を決めてきたのはこの男だった。出たら何かしてくれる男Forsberg。上位クラブからのオファーがあったのにもかかわらず、Rangnickに心を動かされ当時2部に所属していたLeipzigに移籍を決断。当時Rangnickの言っていた1部昇格とCL出場の立役者になり、ファンからも愛に愛されている選手の1人だ。

近年の活躍が昇格初年度の信じられないほどの活躍からは見劣っていることは否めないが、決して実力がないわけではなく、前述の通り決定的な仕事ができる選手には変わりない。

そんなForsberg、父親、更には祖父もサッカー選手で、3人揃って地元のGIF Sundsvallで10番を背負っていて、奥さんのShangaさんはかつてLeipzigの女子チームでプレーしていた。

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#11 Hee-chan Hwang

満を持してステップアップを果たした新たな韋駄天

愛称はChan。Wernerの抜けた前線の選手として新たにSalzburgから加入し、そのWernerの11番を引き継ぐ。Salzburg時代はそのプレースタイルとRedbullを掛けて’’Bull(雄牛)’’と呼ばれていたHwang。その名に恥じない力強いドリブルと推進力でSalzburgの攻撃を牽引してきた。

Wernerの後釜として期待されているHwangだが、Wernerとはプレースタイルが異なる。Redbullのサッカーでカギとなる前線からのディフェンスや攻撃時のスピードは両者とも持ち合わせているが、Hwangはよりボールに絡みながらプレーすることができる選手だとみている。自分は得点だけでなくアシストを含めた色々な部分でチームに貢献できると発言していたことからも、よりチームに柔軟性をもたらしてくれると予想している。

そんなHwang、スポンサーでもあるRedbullのエナジードリンクはトレーニングと試合前に少しづつ飲んでいるという発言をRedbullのインタビューでしており、スポンサーとの関係も抜群のようだ。

Salzburg時代に共に戦った選手もLeipzigにはおり、すぐに馴染むこともできるだろう。Nagelsmannもコメントしていたように、彼の図太い太腿からもたらされるパワーがチームの力になることを期待したい。

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#17 Ademola Lookman

世界一を知っているスピードスター

愛称はMola。17/18シーズンの冬の移籍市場でローンでLeipzigに加入し半年で11試合出場、5ゴール4アシストを記録した。一度は所属元のEvertonに戻るも、思ったような活躍を魅せることができず、昨夏にLeipzigに完全移籍で加入。ただ、Nagelsmannの下では1度目の時のようにうまく活躍することはできず、1年間で13試合の出場に留まり、移籍も噂されている。

前を向いた時のスピードに乗ったドリブルが特徴にもかかわらず、昨季はあまりその強みを生かせず、同ポジションにライバルも多くいることから、今季も出番を得るのは簡単ではないだろう。それでもNagelsmannは過密日程になることから選手層を重要視していて、Lookmanもその戦力としてカウントされていると昨季終了後にコメントしている。

そんなLookmanはLeipzigの選手で唯一世界一に輝いたことのある選手で、2017年にイングランド代表としてU20ワールドカップを制覇している。

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#35 Fabrice Hartmann

下部組織から昇格した左利きアタッカー

2018年にELの予備予選で1分だけ出場した下部組織出身のアタッカー。今季から正式にトップチーム昇格となり、更なる出場機会を目指すとみられている。U19チームでは2年間でリーグ戦37試合に出場し、17ゴール10アシストを記録。昨季はチームの10番を背負った。

ただ、4月に膝の靭帯を負傷したことによってリハビリを続けている。今季は過密日程で選手のやりくりも難しくなることから、早期復帰、さらにチームに貢献してくれることを期待したい。

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おわりに

ここまで目を通していただきありがとうございます。駄文ではありますが、今回の記事では20/21シーズンのLeipzigの選手を主観込みで紹介させていただきました。LeipzigはCLでの躍進などもありましたが今季が1部昇格5年目で、まだまだ知名度は高くなく試合を継続的に見ている人も多くはいません。

これからも自身の拙い力(英語力、ドイツ語力、日本語力、文章構成力etc...)を駆使しながらできる限りの情報をこのブログやTwitter(→アカウント)に挙げていきたいと思っているので、読んでて面白いなとかいいなと思ったら、いいねや拡散等していただけると幸いです。

 

最後になりますが、これからもよろしくお願いします。