RB Leipzig GS Max Eberl〔公式会見〕(2022/12/9)

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Leipzigでの最初の数日間について...。
まず、皆さんこんにちは。今日は皆さんと直接お会いすることができて嬉しく思います。多かれ少なかれ、最初の数日間は本当にとても濃密で、とても興味深いものだった。Leipzigに来たことは自分にとっても大きな一歩だった。23年間、自分は別の場所にいた。そして今、自分は自分の第二のキャリアとして、この新しいクラブでの最初の大きな一歩を踏み出した。このクラブで働くことは自分にとって非常に楽しみなことだ。既に楽しさを感じているし、素晴らしい人たちにも新たに出会うことができている。街のクリスマスマーケットを訪れる機会もあり、その点においては街の歴史も少し知ることができた。これから数年の自分の将来はこの場所にあるし、この街のことを知る時間も必要だ。したがって、自分はこの新しいクラブや街についてのインプットに全てを注ぐし、実際にここでのタスクを非常に楽しみにしている。

最後の記者会見から何が起こったのか。家族、健康、サッカーがどのような役割を果たしたのか...。
何が起こったかというと、たくさんのことが起こった。1月に何が起こったかは知ってのとおりだ。それは自分という一人の人間にとって非常に興味深いプロセスだった。とても感情的ではあったが、人生で最高の時間を過ごすことができた。自分にとっては様々なことが明らかになり、非常に洞察に満ちた時間だった。もちろん、人生で初めて、いくつかのことを振り返ることができた。というのも、ありがたいことに自分の人生では常に大成功を収めてきた。サッカーでよくあることで、自分のことを振り返る時間にも繋がる、クビになるということが自分にはなかった。実際に、当時Mönchengladbachでサッカー選手、ユースチームのSD、トップチームのSD、GS(スポーツ部門の責任者)を務めていた自分の時間は滞りなく過ぎていった。
そして、ある時点で疲れ切って、「もうダメだ」という時期がやってきた。燃え尽き症候群だったのか、うつ病だったのかは分からないが、自分で口に出せなかったことを批判せざるを得ない。いずれにせよ、一人の人間として止(や)めなければならない時期が来たということだった。今年、あるいはこの10~11ヶ月間は自分にとって、Max Eberlという一人の人間にとって、非常に重要ものだった。既に述べたように、これまでを振り返り、一度立ち止まり、いくつかのことを考え、充電するための時間だった。物理的な意味での旅、心理的な意味での旅。それは自分に大きな恩恵をもたらし、自分を大きく前進させてくれた。 今は再びエネルギーに満ち溢れている。
家族は大きな役割を担っている。家族、周囲の人々、仲間、友人。彼らはこの期間において、最も重要な人たちだった。そして、彼らは自分と時を共にし、彼らは自分の姿を映させてくれ、彼らは自分に時間を与えてくれる。自分にチャンスを与えてくれる鏡は彼らが与えてくれた。正直な自分の気持ちを言わず、「元気だ。何も問題ない」と自分は言っていた。本当は疲れていたり、心が折れていたり、悩みや悲しみを抱えていたかもしれないけど、それを誰にも打ち明けなかった。だから、この11ヶ月間は知識や人との出会いに加えて、家族や友人との出会いが何より大切だった。 
サッカーも役割を果たしたが、1つの役割を果たしたに過ぎない。止めた当初はある程度はサッカーとの縁が切れてしまったのではないかと不安だった。退任会見で伝えたことは「今はもうこの競技を楽しめない」ということだったと思う。そうではなかったことに比較的早く気付けたことに限りなく感謝している。このサッカー、この丸いもの、この2つのゴール、この100m×60mの広さ。それこそが自分の望むもの、自分に楽しさや喜びを与えてくれるものだった。
自分はその後、ごくありふれたアマチュアの試合を見て、ソーセージを食べ、昔みんながやっていたようにビールを飲み、本当に楽しんでいた。でも、今はブンデスリーガをかなり追っている。当時はそれほど面白いサッカーを追いかけていたわけではなかった。どちらかというと、アマチュアのスポーツを追いかけていた。既に述べたように、サッカーは自分の人生の中で決定的な役割を担っている。そして今、自分はこのような舞台、信じられないほどワクワクさせられるクラブに戻ってこれて、とても幸せだ。そして、既に述べたように、この11ヶ月間は僕にとって素晴らしい旅だった。

全体像が見えてきた今、すぐに取り組みたいタスク、最も緊急性の高い最初のタスクは何か。ToDoリストは作ったのか...。
もちろん、事前に少しは考え、クラブを見たり、既に情報を得ようとしたりした。でも、そうすると自分は「現場にいて、色々と感じたい人間」だと分かった。なぜなら、自分が思っていることと違う展開になることが多いからだ。RB Leipzigのイメージが全く違っていたというわけではない。育成年代の人と顔を合わせ、スカウトとも顔を合わせ、トップチームとも顔を合わせ、首脳陣にも会った。ここLeipzigでは信じられないような量のことに対応しなければいけない。これまで自分がいなくても立派に機能してきたクラブだから、実はToDoリストを作っていない。それははっきりと言っておかなければいけない。
そして今、クラブをより安定させるため、そして更に一歩前進させるために、自分の能力を活かしていく。NLZが自分にとって大きなテーマであることは明らかだ。自分はその分野で育った。また、クラブにとってだけでなく、ドイツの一般社会にとっても非常に重要な部分であることから、多くの関心を寄せている。育成年代のサッカーは大きな役割を担っている。もちろん、スカウティングは選手獲得に関わることだし、自分にとって非常に重要なことだ。ただ、実は自分の最初の一歩は周りの人のことを知ることだ。そして、今は大きな決断をする必要がない。クラブは素晴らしい体制になっているから。

否定的な意味ではないが、Oliver Mintzlaffはあなたを少し追い詰めているような印象を受けた。彼がどのような主張をして、最終的にRBに加わることをどのように説得させたのか...。
Oliは信じられないほど共感的で、感情的な方法で自分に対処してくれたと言わざるを得ない。彼は自分の退任会見の後、比較的早く「今の状態はどうですか?」という質問で自分に連絡してきた。自分に色々とあってから、状態についてを尋ねる質問は自分にとっては全く異なる意味を持つ質問となった。人々はすぐに「調子はどうだ?」と聞いてくるが、本当にその人の状態に興味があるのか、それともただ決まり文句として言っているだけなのだろうか。Oliは最初から、自分が一人の人間としてどうあるべきかを考えてくれていた。自分自身もそれを非常に大事にしていたし、彼からの言葉はそのような配慮があるものだと感じ取っていた。
もちろん、その頃はLeipzigがSDを探していた時だった。ただ、最初の数ヵ月間はそんなことは話題にもならず、既に言ったようにOliは信じられないほど共感できる、素敵な方法で接してきてくれた。自分はそれを享受した。実際には''自分から''自分がどんな状態であるかを伝え、それと同時にサッカーに再び興味を持ち始めたという合図を''自分から''発信していたのかもしれない。Oliは連絡を取り合っているうちに、そのことを理解したと思う。そして、もちろん、問い合わせもあった。「いつか会うことができないか」と。ただ、これらは全てが今年の初めから半ばにかけてのことだった。自分にとって、それは考えられないことだった。再びこの世界に戻り、働くということは当時の自分には想像することができないことだった。自分の考えとしても、2023年になるまではどこのクラブにも加わりたくないというものだった。それが当時の自分の意図だった。
そして、夏の時期にまた少し自分の感覚が戻ってきた。うずうずしてきたと気付いた時に、移籍のことをいくつか追ってみた。「あそこで何ができたのか?何が違っていたのか?」と口にしていた。そこで既に欲望が戻ってきたことに自分で気付いたと思うし、Oliもある時点で感じていたんだと思う。もちろん、その後にOliからは「Max、自分に会いたいか?」という質問が来て、「いつでも会えるよ」と答えた。そして、自分たちは実際に会ったけれど、実際のところ、最初はお互いを知ることだった。もちろん、彼の意図は分かっていたんだけど、自分からペースをコントロールした。彼は「そうだね、いつか3回目の会話をしよう」と言った。そして、自分は「もちろん。それは想像することができるものだ」と言った。そしてもちろん、自分は会う前にも考えた。ただ気軽に会って、Oliの時間を奪いたくなかった。彼は世界中を飛び回っている万能な人間だ。それでも、ある時に自分は気付いた。「自分が本当に興味を持っていて、触発されている」ということに。そして、もちろんOliは色々と時間をかけ、このクラブについて説得してくれた。ただ、その時点ではそれほど自分を説得する必要はなかった。金銭的なものもそうだが、彼は今後どのようなところを目標としたいのか、どのような考えを持っているのかを知りたがっていた。
それから、話は具体的なものになってきた。 8月の終わり、あるいは9月に自分は言った。「よし。本当に働くことが想像できる」と。既に述べたように、それでもOliは決して自分に対して圧力をかけなかった。そして、自分の中ではっきりと分かっていたからこそ、自分自身に圧力をかけることもなかったのだろう。自分の頭の中でははっきりとしていた。自分は再始動することしかないし、気が向いた時に再始動したいと思っていた。そして、Oliもそれを感じていた。

Borussia MönchengladbchとRB Leipzigについて、大きな違いはどこにあるのか?今後、仕事をしていく上でどのような違いを出したいのか?これはもうしない、Gladbach時代に愚かなことをしたと思うことはあるか...。
Gladbachでやったことが全て正しかったというわけではない。とはいえ、原理的にはアプローチが間違っていたとも思わない。もちろん、RB Leipzigは今、別の規模で動く別の可能性を持っているクラブで、自分もこの規模で仕事をしていきたいと思う。この規模に適応することは自分にとっては大きな一歩となる。
Gladbachで13年にわたって働かせてもらったが、Leipzigはもちろんその上をいく異なるクラブだ。それに伴い、自分にとっても新しいチャンスとなる。もちろん、ここで色々と学びたい。自分にとっては、信じられないような機会を提供してくれ、信じられないような条件を備えたクラブに対する決断でもある。つまり、これらの条件を全て満たしたものを見てみたい。Gladbachで夢見ていたものがここにあり、自分もそれを手にすることができる。
ただ、Gladbachで非常にうまくいったと思うプロセスもある。そして、それらをここに持ち込みたい。既にあるものと自分が持ち込むものの両方が混在することになると思う。既に述べたように、今このクラブにある前提条件や築かれた基盤は素晴らしいものだ。自分の考えや感覚、ちょっとした工夫、構造で、もう一段階上のレベルに持っていきたい。それが長い目で見た時の成功に繋がるのだと思う。

Oliver Mintzlaffがいなくなり、もう一人の立役者であるRalf Rangnickもいない。比較的早い段階でRB Leipzigを代表する役割を担っている。これは早すぎることなのか?それとも、自分がクラブの顔になったという事実を既に受け入れているのか...。 
正直なところ、クラブの顔という感覚はない。少なくとも今はまだない。クラブに在籍し始めて8日間、やっと慣れてきたところだ。クラブは歴史が浅く、若いクラブながらも2人の主人公、いや明らかに多くの主人公がいる。そして、自分にとっては、見えない主人公も同じくらい重要な存在であることが多い。しかし、もちろんRalf RangnickとOliver Mintzlaffというクラブの顔となっている2人はこのクラブを今日の姿へと導いた。そして、それは彼ら2人だけではなく、関わった全ての人々の成果だ。それに対して、最大の敬意を表する必要がある。
たしかに、今の自分はクラブの顔となるべく役割に就いている。これはMateschitz氏の死によるものでもある。安らかに。そして、Oli Mintzlaffにも新しい事情が生じた。でも、それでも自分は常にこの業界の中にいて、何が起こっているのかを知っていたし、Oli Mintzlaffもそこにいる。以前の勤務先でいつも言っていた通りだ。クラブは自分にとって赤ちゃんのように大切なものだ。もちろん、RB LeipzigもOli Mintzlaffにとってはある種の赤ちゃんのように大切なものであり、立派な生きがいでもあるだろう。そして、何が起きているのか、彼がしっかりと見守り続けてくれると信じている。彼は常にそこにいるし、監査役会会長としてアドバイスやサポートをしてくれるだろう。自分は今、自分の役割を見つけようとしている最中だし、もちろん、競技面で大きな存在感を示そうとしている。当然、クラブも代表する。ただ、自分以外にも多くの人の人がいて、Oli Mintzlaffがこれからもクラブにとって非常に重要な役割を果たすと信じている。

RB LeipzigのGSに就任することが明らかになった時、古巣のファンやクラブ自体とも何度か意見の相違があった。全てがハッキリとしたという実感があるのだろうか?それとも、もう一度話をしたほうが良いという意見なのか...。
実際のところ、自分はこのような質問が来ることは分かっていた。そして、自分はそれにどのように対処するかを考えた。正直なところ、自分は自分自身のための結論を見つけたという意見で、多少エゴイスト的な言い方にはなるが、それが決定打となったと思っている。Mönchengladbachで経験できたことはとても素晴らしい時間だった。多くの成功を祝うことができ、また危機的な状況を経験することができ、非常に多くのことを学ぶことができ、またこのクラブに非常に多くのものを与えることができたと思う。
そして今、自分は11ヶ月間の旅を経て、Max Eberlという一人の人間は新しい課題に取り組み始めるところだ。そして実際、自分は今、将来のことについてだけを話したいと思っている。Mönchengladbachでの年月はある意味完結した。議論されていたことの全てに納得はしていないが、理解できる部分も多くあった。ただ、既に述べたように、前に進んで行く。今の自分にとって、今ここで起こっていることは非常に幸せなことで、もう一つの章は今閉ざされた。

Mintzlaffとの交渉において、どのようなところを目標としたいのか、またどのような考えを持っているのかについて話したそうだが、具体的な目標はあるのか...。
今季の目標?今季はシーズン前に自分たち、あるいはクラブが掲げたものが目標になると思う。自分にとってもそれが目標で、達成したいことだ。CLのManchester Cityとの対戦も楽しみだ。実は、GladbachでCLの決勝トーナメントに進んだ時の最後の対戦相手でもあった。その時はMarcoも自分も敗れてしまったから、今年はもっと良い成績を残したい。たとえテレビの画面の先にいるような強力な相手と戦うことを分かっていてもね。それでも、まだその試合、いやその2試合は行われていない。
そしてDFBポカールはLeipzigが夏に達成したように、成功を祝うことができる大会でもある。Leipzigが初タイトルを獲得したことは自分にとって非常に喜ばしいことだ。そして、2つ目のタイトル獲得に貢献することができるかもしれない。だから、自分はここに来た。成功を収めるために。実際に何かをもたらすために、継続させていくために、あるいは新たに歩み始めるためにここに来た。そして、最大限の成功を収めるために、自分は懸命に努力している。自分がスポーツマンである理由はそこにある。

長期的な目標について...。
最大限の成功を収めること。これには多くの意味が含まれている。だから、我々、そして自分は純粋に自分が持っている能力を活かして力になりたい。1部に昇格して以来、このクラブは常にUEFAの大会に出場している。そのうちの一度だけがELで、それ以外は常にCLに出場していたはずだ。これはレベルの高いものではあるが、自分たちは毎年出場し続けたい。
そしてもちろん、自分はCLに出場するだけでなく、いつかは違うレベルのものを祝えるようにしたい。もちろん、ブンデスリーガではBayern Münchenという圧倒的な相手がいることは知っている。DortmundやLeverkusenみたいに常にCLに出場したいと考えていて、自分たちとそれを争うチームもいる。Bayern Münchenは圧倒的な相手だと言ったが、自分は何とかして最大限可能なことを成し遂げるためにここにいる。それはいつかはタイトルを祝うということでもあり、自分自身はこれまで祝うことができなかった。今ここで宣戦布告をして、ドイツ王者になりたいと言っているわけではない。でも、このクラブで最大限の成功を実現できるようにするために、毎日ここに来たいと思っている。
最大限の成功を収めるためには色々なことが上手く嚙み合わなければいけない。しかし、既に述べたように、自分は今ここで宣戦布告をして、3年後にドイツ王者になると言うつもりはない。自分はそれを言うつもりはないし、言うこともできない。宣戦布告をするにはまだ計り知れないことがたくさんありすぎる。夏には1人あるいは複数人の選手が移籍するかもしれないし、その場合、代わりの選手を見つけなければいけない。でも、それ自体は問題ではない。継続的なプロセスがあることが大事だ。自分は色々と試しながら、この着実なプロセスを非常に安定した、持続可能なものにしたい。そして、成功を祝うことができるようになりたいと願っている。

Oliver Mintzlaffは現在の状況が完璧にフィットしたものだと言っている。監督は知っての通りトップレベルだし、チームもトップレベル、この街もニューヨークタイムズ紙によると、世界で最も美しいと言われている。それでもやるべきことはまだ多く残されているだろう。Gladbach時代の経験を加えていくの予定や、更なるスタッフをチームに加えるのか...。
自分はここに一人で来て、今ここに一人でいる。これは自分自身が言っていたことだ。既に述べたように、まずはここで与えられている全てを見ていく。クラブはここ数年、ここにいる人たちと共に傑出したことを成し遂げてきた。そしてもちろん、今ここにあるクオリティを活かさずに、外から人を連れてくることは愚かなことだろう。Chris(topher) Vivellは残念ながらクラブを去り、あるいは双方が合意の上で袂を分かつことになった。1つの役職空きがあることから、冷静に考えなければいけない。どうするのか、どのように穴を埋めるのか、その役職に就く人がどのようなことをしたいのか。もちろん、考えはある。
ただ、今の自分はここで何かしらの決断を下すのではなく、どちらかと言うと色々なことを知っていかなければいけない状況にある。今は人々を知り、自分が想像しているような構造に合うかどうかを探り、そして必要であれば構造を少し修正する時間だ。そこに時間を費やしたい。だから、ブンデスリーガがない12月から始めることにした。3日に1回のリズムで試合がなく、なぜ試合に勝ったのか、なぜ負けたのか、なぜ選手が良いパフォーマンスを発揮できなかったのか等を説明する必要がないこの時期に。
今はとても良い時期だし、ゆっくり落ち着いて何でもできる。アポイントメントがたくさんあるから、「落ち着いて」という言葉は相応しくないかもしれない。それでも、クラブにいる人たちのことを知れるだけで十分だ。そして、いつかは自分自身のことも決めようと思っている。このチームに適合する自分以外の誰かを必要とするのか、自分と既にここにいる人々、既にあるチームで十分なのか。ただ、既に述べたように、時間を費やして判断したい。

ドイツ代表チームについて。2022カタールワールドカップでの早期敗退、長年代表に勤めてきたOliver Bierhoffの退任があった中、Leipzigと契約していなければDFBでの職も興味深いものになったのではないか?また、DFBの組織構造を全体的にどう見ているか...。 
答えるのに一晩かかるような質問ばかりをしてくるね(笑) ワールドカップにおいて、再び早期敗退となってしまったことは当然自分たちにとっても残念なことだ。ドイツサッカー界においても良いことではないし、自分たち全員に重くのしかかってくることだ。
Oliは長い間、非常に良くやってきた思っている。ただ、ひとつの場所に長くいると、あるものが見えなくなってしまうし、自分も同じような経験をした。そうすると、ある声が聞こえなくなったり、視野が狭くなったり、ある種の手順が染みついたりして、おそらく生産的でなくなるかもしれない。だから、Oliには申し訳ないけれど、新しいステップを踏み、新しいインプットを得て、他のインプットを得るためにも、この決断は正しいと思う。自分はこの決断が「良くするためのもの」ではなく「意図的なもの」と言いたい。なぜなら、Oliは自分の知識と良心の限りを尽くしてきたと思うからだ。そして、彼はそれを長い間、非常にうまくやってきた。彼のおかげもあって世界王者になったし、非常に良い成功を収めてもきた。
それでも、我々は既に問題を抱えており、問題のある将来に直面することになるから、このような変化は重要で良いことだろう。現時点でも優秀な選手はいるが、その次の時代もある。そのための準備もしなければいけない。そして、その点において、DFBの改革がいくつか必要だと自分は思っている。

Julian Nagelsmannがミュンヘンに行くことが決まり、それに伴う記者会見で、「T6を起動させて、ミュンヘンあるいはライプツィヒに行くことはないし、選手をミュンヘンに連れていくことはない」と言った。既にグラードバッハ行きの車を予約してあって、夏に向かう予定があるのか?Marcus ThuramとRamy Bensebainiの契約は今季限りで満了となる。それとも、Gladbachとの間に約束事があるのか...。
今のところ、自分がそんなに積極的にグラードバッハに行く必要はないと思う(笑) Gladbachとの間に(選手の取引をしないという)取り決めはない。そして、かなり正直に言うと、自分はGladbachに長い間勤めながら、良い移籍を成立させてきたと思うし、これからはここLeipzigでも、可能な限りベストな取引を成立させたいと思っている。そのためには、Leipzigにとって興味深い選手なのかどうか、Gladbachの選手を注視することも可能性としては当然ある。したがって、今、Gladbachから選手を獲得することがないと自分は断言しない。

来たる冬の移籍以上での選手の退団の可能性を除外することができるのか?それともそのことについてコメントすることは時期尚早なのか...。 
ここLeipzigではちょっと状況が異なっている。今のクラブのプラン通りに言うのならば、冬の移籍は除外することができる。今いるこのメンバーでシーズンの後半戦に臨みたいと思っている。これは冬に選手を獲得することがないことも意味している。出場機会を必要とする選手のレンタル移籍はあるかもしれない。これについては、落ち着いて話し合う必要がある。実際に、自分が既に述べたように、チームが最大限の成功を収める上で現在のスカッドを考慮した場合、この冬に選手を手放すことにはまったくもって関心を持っていない。それはこの時点でも明確に言えることだ。

マチュアサッカーを見ていたと話されていたが、どの地域の、どのリーグを見ていたのか?また、これらの 11 ヶ月間で、サッカー全般のこと、DFBの改革にも関わってくるであろうプロサッカー対する見方が変わったか...。
マチュアサッカーに関しては、自分は実はスイスにいて、スイスで見ていた。ドイツの6部7部に相当するものだったとしても、多少異なるルールだったと記憶している。だから、本当にクールなものだったし、単純に見ていても楽しかったし、人々が苦労しながらゴールにボールを運ぶのを見ることは楽しいことだった。
そして、自分のプロサッカーに対する考え方は常に変わっていない。プロスポーツの世界での自分の立場についてはそれなりに長く知っていると思うが、自分はいつも少し批判的な人間だ。そしてもちろん、サッカーは認知度だけでなく、金額的にも極端な次元に達している。もちろん、基盤となるものを見失わないように気を付けなければいけない。
カタールでのワールドカップも大きな論点で、激しい議論が交わされたと思う。これで良いのか、完全な商業化、完全に金儲けのものにすることは正しいのか。自分はみんなで従属させるべきという意見を持っている。サッカーという競技そのものが前面に出るべきで、その周辺のビジネスが前面に出るべきではない。だから、様々な議論を呼んでいるカタールでのワールドカップは、サッカー界にとって何が重要で何が必要なのかを感じさせてくれるものであってほしいと願っている。
もちろん、選手と契約するための金銭的な能力は必要だし、自分たちは結果で測られるから結果も出したいし、そのためにやっている。ただ、自分はそれが一線を超えてはいけないと思う。Neymarの移籍の時にも述べたことがあるが、Ronaldoがとあるクラブと契約した場合、2年で€200Mを稼ぐという記事を最近読んだ。これらは自分たち全員にとって馬鹿げた規模であり、もはや目に見えるものでもなく、現実的なものでもない。また、サッカーから人々をある程度遠ざけてしまう。
そして、既に述べたように、自分たちは気を付けなければいけない。なぜなら、育成年代のサッカーのように、プロフェッショナルで事実に基づいた問題があって、自分たちは再びそこに焦点を当てるべきだからだ。ドイツにはSBが足りない、9番が足りないというのは何年も前から言われていることだ。自分もそのように言ってきた一人だ。
ただ、それと同時に自分もそれに取り組んでこなかった一人だし、みんなが取り組んでこなかったことだ。 なぜなら、当時はクラブを強くするために取り組んでいたからだ。今はここでも同じような状態になっている。既に述べたように、若い選手たちにサッカーをする機会を与え、成長させたいということは、そういう意味でも重要なことだ。
しかし、この商業主義を前面に押し出すだけではいけない。だから、今でも自分の考えは変わっておらず、むしろ「みんなでサッカーに関わろう」という気持ちが強くなった。サッカーを身近に感じられるようにすることだ。そして、サッカーをお金や非日常的なイベントだけでなく、サッカーが理解しやすいものであり続けられるようにしたい。

育成年代の話が出たが、今回のワールドカップは若手の育成に何かしらの変化が必要であることを示した。どこから始めればいいのか?他の国は若手の育成で何が優れているのか...。 
DFBが既に最初の一歩を踏み出していると自分は思っている。アカデミーという基盤がDFBにできたことは良いことだと思う。ただ、もちろんこのアカデミーもこれからは生命力に溢れたものでなければいけない。
特に、自分は指導者の教育にも一歩踏み出す必要があると考えている。DFBは指導者に対しても明示的に着手しており、それぞれの指導者が育成年代かプロサッカーかを事前に決める必要がある。以前は指導者ライセンスを取得したら、フースバルレーラーとしてU9からプロサッカーまで指導することができた。今は育成年代の指導者になりたいのか、シニアレベルの指導者になりたいのか、少し前から決めておく必要がある。なぜなら、教育という点では、長い目で見れば指導者が重要な鍵を握っており、これらは非常に重要なステップだと思う。
一般的な構造についても考えることができる。自分も一度、議論を始めたことがある。「NLZはU8やU9から始めなければいけないのか。それとも、NLZは14歳からで、それまでは小さなクラブで少年たちをプレーさせれば良いのか。」そして、むしろこれらのクラブが、より多くの少年たちをサッカーへと連れ戻す。14歳から15歳という年齢で、どれだけの才能があるか分からないのに、別の才能の方が優れていると信じて選手を追い出してしまう、いわば焼き尽くしてしまうようなことがあってはならない。だから、指導者もそうだが、このNLZでは才能のある子供たちにどのような対応をするのか、大きな責任がある。
そして、成功を計らないということ。たしかに成功は重要だし、どの指導者も自分のチームで試合に勝ちたいと思っている。でも、それよりも、どうやってそこに到達するか、才能をその可能性の範囲内でいかに適切に育成するかということが重要だ。どちらを目指すかで、アプローチに大きな違いが生まれると思っている。そして、既に述べたように、やるべきことはたくさんある。ここでどんなアプローチがされているのかを知り、そして、必要であればいくつかの考えをここに持ち込むことができればと思っている。

夏に1人あるいは複数人の選手が移籍するかもしれないという話があった。キーワードはChristopher Nkunku。噂されるChelseaへの移籍は決定事項なのか?そして、Konrad Laimer。契約満了によってフリートランスファーで移籍するのか?それとも契約延長の可能性があるのか...。 
Christopherとは... Christoに関しては、自分の知る限りでは、まだ何も言うことができない。もちろん非常に大きな関心が伝えられており、色々と話されている。だから、そこには何かが迫っている。
Konny Laimerも同様だ。彼とは会って、話をした。彼がGladbachに来たいかどうかも話していたからとても嬉しく思っている。「Konny、君がGladbachに来ないのなら、自分がLeipzigに行く。自分がLeipzigに来て、半年後に違うところに行くなんて、そんな愚かな話があるか」ってね(笑) 契約延長の可能性が非常に低いことは分かっている。ただ、もしかしたら心に響くようなアプローチがあるかもしれないし、試みたいと思う。彼もまだ決めかねているように見える。彼からの言葉はまだ聞いていないが、たとえ1%しかなくても、自分がいつもやってきたように、その1%の可能性に懸けるつもりだ。

週の初めに他の選手(Mohamed Simakan)の契約延長が発表された。それ以外の選手の契約はどうなるのか?例えば、現行契約が2024年までのDani OlmoはLaimerのような状況で来季を迎える可能性がある。検討すべき議題の最上部にあるものなのか?また、現行契約が2024年までとなっているOlmo以外の選手の契約はどうなるのか...。 
実際のところ、Mo Simakanの契約延長に自分はほとんど貢献していない。あれは既にこのクラブにいたFlo(rian) Scholz、Felix Krüger、そしてOli Mintzlaff の素晴らしい前準備があってのものだった。自分はその後の署名の部分を任された。もちろん、彼のような選手と長期契約を結び、クラブに留めておけることはとても喜ばしいことだ。
Dani Olmoに関しては、Konnyと似たような話になる。既に交渉の座に就いたし、あとは同じようなことを話すことになる。同じようなことを話しても面白くないだろうから、違うことを言おう。Dani Olmoは人としても選手としても素晴らしい。交渉は既に始まっており、今は引き継ぎの段階だ。それから、具体的な交渉を続けていくことになる。もちろん、このようなトピックは議題の最上部にあるものだ。
2024年に契約満了となる全ての選手に関して、自分は監督と共に重点的に話をするつもりだ。これからどのように進めていくのか、どうしたいのか。もちろん、何が最も重要で、どの順番で取り組んでいくべきか、自分のためのToDoリストも作る。これらは今自分が作っている全体図だ。それが自分のこだわりであり、みんなの背中を押すことになるし、この仕事を本当に楽しいものへとさせてくれる。Dani Olmoは我々にとって非常に重要な選手だし、契約延長が大きな合図になることは明白だ。

既によく知っているMarco Roseと一緒に仕事をしており、彼は既にあなたとの関係について、度々説明している。彼との関係をどのように説明するのか?また、長い間よく知っている人が人目を惹く役職にいることはどれほど重要なことなのか...。
Marcoが述べたことはそっくりそのままにしか再現できない。自分たちは人間として非常に良い関係にある。自分は彼を非常に高く評価しており、彼をGladbachの監督として招聘するために長い間戦ってきた。そして、Marcoは彼自身が提案した更なる一歩に歩む決断をした。これによって、Marcoと自分の間に断絶が生じたと言う人もいた。
ただ、実際にはその逆だった。自分たちは非常に激しい感情のぶつけ合いをし、自分はもちろん彼を留めるために戦ってきた。彼が別の決断を下したが、その時はそれで全く問題なかった。契約上も全く問題なかった。そして、彼は契約書に書かれていることを実行したまでだ。自分は彼のような監督を喜んで留めていただろうから、もちろん悲しかった。ただ、彼が違う決断をしても関係は断絶されず、むしろ、外部からのいくつかの攻撃から一緒に身を守ることになり、関係はさらに濃くなった。残念ながら、その後、自分たちにとっての非常に大きな目標だったヨーロッパの舞台に辿り着くことはできなかった。我々は8位に終わった。
彼がDortmundにいて、自分がサッカーから離れていた時期にも関係性は濃くなった。監督が解任されることは残念なことで、それも自分の仕事の一部ではあるが、楽しいことではない。ここでも、Domenico (Tedesco)が解任され、Marcoが新監督として就任したが、自分の頭の中には既にその傾向があったから、非常に嬉しかった。
もちろん、自分がよく知っている監督がいれば、お互いに感謝しながら、自分が既に述べたように、クラブが最大限の成功を収めるための論争をすることができるし、少し楽になる。それだけに、彼と一緒に仕事ができることを非常に楽しみにしている。 慣れるための時間も大きくは必要としないし、お互いを知る必要もなく、もちろんコーチングスタッフのことも知っている。自分以外は既に全員が全員のことを知っている。
それでも、既に述べたように、自分たち2人が成功を収めるためには長い時間が必要となる。そして、自分たちはどちらも自分のキャラクターを持っているから、話し合いになると非常に激しくぶつかり合うが、先に進んで行くにはそうでなければいけない。自分たちは友情の面でも、仕事の面でも、とてもうまく割り切ることができる。

友情は良いキーワードだ。ライプツィヒのクリスマスマーケットに初めて行った時、一緒に行ったのも彼だったのか?また、住居の状況はどうなっているのか?既に越したのか?それともホテル住まいなのか?空きが4つある中、クラブでどこのオフィスで仕事をするのか決めているのか...。
彼とは一緒にクリスマスマーケットに行っていない。実のところ、自分は一人で行った。ヘッドホンをつけながら、広場を歩いた。どこも混んでいたから、グリューワインの売り場にも寄らずただ歩いていた。
住居に関しては、少し準備することができた。もちろん、問い合わせもしたし、実際には既に物件を見つけている。ただ、いくつかの改装が必須だったから、まだ引っ越すことはできない。1月には引っ越せると願っている。それもあって、今はまだホテル住まいだし、その利点を楽しんでいる。男一人でだと、朝食を作ってくれたり、洗濯物を置いてくれたりすることもなかなか楽しいことだね(笑)
オフィスに関しては、もちろん、4つの素晴らしいオフィスの中から選べるという素晴らしい環境に身を置くことができていて、詳しく見てきた。オフィスを選び、快適さを感じ始めているし、オフィスでもリラックスできるようになってきている。

最後に、後半戦の初戦の相手であるBayern München戦について。勝てば勝ち点差3のところまで迫ることができる。この試合に対しての期待感、そして考えはどのようなものか...。 
自分はミュンヘンで育ってきたし、今でも当然特別なものだと思っている。そして、FC Bayern、そして自分のキャリアに寄り添ってくれたUli Hoeneßにはとても感謝している。今でも非常に密接な関係にあるし、敢えて後半戦の開始とは言わないが、中断明け最初の試合となるRB LeipzigとBayern Münchenの対戦はビッグマッチだ。金曜日の夜に行われる試合をとても楽しみにしているが、既に述べたように、それまでにはまだ少しやらなければいけないことがある。だから、本当の意味での期待感は試合の週になるまでは芽生えてこないと思う。もしかしたら、その時に初めての宣戦布告をするかもしれないし、どのように自分が振る舞うかはその時まで分からない。