RB Leipzig №4 Willi Orbán 〔インタビュー〕(2022/4/6)

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インタビュアー:Mr.Orbán、Leipzigに在籍して7年が経ちます。今となっては、このようなクラブへの忠誠心はむしろ珍しいと思います。どのように振り返っていますか?
Willi Orbán:そうだね、これだけ長くクラブにいるのはもはや普通のことではない。ただ、RB Leipzigでは常に相性が良かったんだ。Ralf Rangnickは、まず2部でブンデスリーガ昇格のために戦わなければならないのに、彼のプランとビジョンで自分を納得させた。そして、それはうまくいっ(て、昇格することができ)た。翌年にはリーグ戦で2位になり、ついにチャンピオンズリーグに出場することができた。センセーショナルなものだった。自分はとても良い地位を確立することができたし、クラブの発展は自身の成長と密接に関係していた。だから、クラブを変える理由はなかったんだ。これまでのところ、1つのサクセスストーリーになっている。

インタビュアー:この7年間で、最高の瞬間というのはありましたか?
Orban:チャンピオンズリーグでの初めてのホームゲームとなったAS Monaco戦は間違いなくハイライトだった。初めてチャンピオンズリーグのアンセムを聞いたときは、特別な瞬間だった。鳥肌が立ったし、夢が叶ったようだった。在籍1年目は2部リーグでプレーしていたのに、もうトップクラスの戦いの場にいたわけだし、素晴らしいことだった。

インタビュアー:すべてがスムーズに進んだことに驚きましたか?
Orban:自分にとってはほぼ完璧な流れだった。当時も今も、自分は常に自分に対して最大の目標を課している。そこにふさわしい格言がある。"月を目指して、たとえそれに失敗しても、最後は星になる"。自分は常に野心的で、「なぜチャンピオンズリーグをプレーしてはいけないのか」と自分に言い聞かせていた。そのためなら、すべてを捧げてもいいと思っていた。自分は常に細心の注意を払ってキャリアを歩んできたし、これからもそうするつもりだ。しかし、自分が常にクラブに依存していたのも事実だ。当時、クラブには国際舞台を目指している人たちが既にいた。Leipzigへの移籍を後悔したことは一度もない。

インタビュアー:今シーズンは2冠のチャンスがこれまで以上に大きくなっています。あなたはどう思いますか?
Orban:まだ考えていない。今は木曜日にホームでAtalanta Bergamoと戦わなければならない。難しい相手だ。でも、チャンスがないわけではないし、自信も流れもあるから、良いことが起きると期待しているんだ。そしてポカールで再び決勝に進みたいのは明らかだ。もちろん、Leipzigに初のタイトルをもたらすことは特別なことだ。自分たちはハングリーだし、自分たちで歴史を作ることができる。

インタビュアー:手を心臓にあててみてください。ポカールとヨーロッパリーグ、どちらを勝ちたいですか?
Orban:難しいね。ヨーロッパリーグを制覇する方が少しだけ上に来るかな。そうすれば、チャンピオンズリーグのポット1にも入ることができる。そして国際的なタイトルは本当の意味での達成ともいえる。ただ、自分からどちらかを定めることは嫌だ。ポカールでの優勝も、もちろん喜ばしいことだ。

インタビュアー:昨年の12月31日、あなたはインスタグラムで新年の目標を公式に発表しました。プロのサッカー選手としては、かなり異例なことだと思います。なぜ公開に踏み切ったのでしょうか?また、ここまでの実行に満足していますか?

 
 
 
 
 
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Orban:目標は確かに野心的なものだ。自分はときどき目標を高く設定しすぎることがある。だから、もし仮に1つか2つ得点が少なくても、自分は満足することができる。本に関してはとても順調で、すでに何冊か読み終えた。1月だけで3冊の本を読み切った。それと、スクワットも進んでいる。これからも立ち止まることなく、成長していきたいと思っている。

インタビュアー:あなたはとても思慮深い方で、ピッチ外の話題についてもコメントされていますね。とても一般的な質問です。政治とサッカーは切り離せますか?
Orban:それはとてもいい質問だ。完全に切り離すことはできない。ある意味、自分たちプロフェッショナルにも責任がある。若い世代はソーシャルメディアで自分たちを見ているし、重要な決断を毎日下す政治家よりも頻繁に自分たちの姿を見ている。多くのファンは、サッカー選手に対して極めて強い指向性を持っている。自分はすでにこの責任を自覚し、そのように振る舞っている。

インタビュアー:しかし、責任を自覚しているということは具体的にはどのようなことにでしょうか?
Orban:自身の立場を(隠さずに)明らかにしても、まったく普通の生活を送ることができる。自分は日常生活で出会う人たちと会話をする。投稿を通して議論が生まれる。人々は日常生活における小さな決断で、自分の立場を強化することができるわけだ。例えば、ハイブリッドカーや電気自動車を運転することで、持続可能性を実現することができる。もちろん、自分は完璧ではなく、日々学んでいる。自分はごく普通の人間で、世界がどのように進化しているのかは分からない。

インタビュアー:ウクライナの世界は数週間前から綻びが見えています。あなたは戦争に怯えていますか?あなたはハンガリー人で、あなたの国はウクライナの直接の隣人です。
Orban:写真を見ると、とてつもなく悲しくなる。不安なのはごく普通のことだ。こんなに身近に戦争が起こっているのは初めてのことだ。もちろん写真は恐ろしい。自分の国で感謝しなければ、良い環境で暮らせないということをすでに多くの人が感じ取っているのだと思う。ウクライナの平和的解決を心から願っている。

インタビュアー:Marvin CompperとはRB Leipzigで一緒にプレーしましたね。彼はMarkus Gisdol監督の辞任に伴い、Lokomotive Moscowの暫定監督を続けています。なぜ彼がまだそれを続けているのか、分かりますか?
Orban:自分はMarvinのことを知っているが、彼は非常に知的で野心的な人物だ。直近では地元の人たちを失望させたくないとインタビューで話していた。現地のサッカー選手は戦争を助けることはできない。クラブはGisdolやMarvinと契約することで大きな期待を寄せていた。だからこそ、Marvinはクラブを失望させたくなかったのだろう。でも、そのような決断はみんな自分で決めなければならない。賛否両論あるだろう。Marvinは当分モスクワに留まり、挑戦に立ち向かいたいと考えている。もちろん、誰もがそれを肯定的に捉えているわけではない。

インタビュアー:ピッチ上の話に戻しましょう。Domenico Tedescoの下で、あなたはすべての試合でスターティングイレブンに入り、数分しか欠場しませんでした。彼はどのようにチームを機能させ、どのようにチームを奮い立たせたのでしょうか?
Orban:すぐに気づいたのは、彼が優れた準備をしていることだった。Mr.Tedescoは自分たちのチームと個々の選手のタイプをよく理解していた。戦術的にも対人関係においても、彼は非常にインテリジェントな人物だ。そして、どの選手にどのように声をかければいいのかを的確に把握している。昨今のプロサッカー界ではチーム内の文化が異なるため、これは非常に難しいことだ。そしてそこに彼のゲームインテリジェンスも絡んでくる。彼はそこへとみんなを巻き込んでいく。Tedescoのおかげで成功が戻ってきたのだ。

インタビュアー:Julian Nagelsmann、Jesse Marsch、Tedescoの時期をどのように感じていましたか?MarschはLeipzigで真価を発揮することはありませんでした。
Orban:Jesseは数年前にすでにアシスタントコーチをしていたので、自分たちの仲間のように感じていた。だから自分たちのほとんどがすでに彼のことを知っている。ただ、残念なことにNagelsmannの後ではタイミングが合わなかった。Jesseは良い指導者であり、Leeds Utdでもそれを発揮しているが、残念ながらここでは彼とはうまくいかなかった。どんな指導者にも感情的な部分がある。しかし、最終的には成功が必要なのだ。

インタビュアー:Julian NagelsmannとTedescoの違いは何ですか?
Orban:基本的には似たようなタイプで、トッププロのトレーニングを受けた、若くて才能豊かな2人の監督だ。どちらもボールを保持してプレーすることに重点を置き、面白く、魅力的な攻撃的サッカーを志向する。戦術には多少の違いがある。特にシステムの柔軟性に関して違いが出てくる。試合におけるポジショニングの違いにおいても違いはある。ただ、全体的に両者は非常によく似ている。2人共これからも大成功を収め続けるだろう。

インタビュアー:先日のDortmund戦での勝利は、あなたやチームにどのような影響を与えたのでしょうか?
Orban:もちろん、あのような勝ち方は自分たちに自信を与えてくれた。アウェイで、満員のスタジアムで、残忍なクオリティを持つチームと対戦しても、自分たちの力を発揮できることがわかった。そして、あの勝利はとても説得力のあるものだった。ただ、それでも勝ち点3に過ぎない。自分たちは今、画期的な週を迎えている。

インタビュアー:Leipzigで自分のキャリアを終えたいですか?
Orban:(笑) 実際には引退することを願っていないんだ。でも、どういう意味かは分かっている。Leipzigでキャリアを終えることは、とてもよく想像できるものだ。