RB Salzburg №39 Maximilian Wöber〔インタビュー〕(2023/1/3)

【原文:ドイツ語】

インタビュアー:やあ、Max。あなたにとって特別な章が終わりを告げ、新しい章が始まります。移籍が決まった後の心境はいかがですか?
Maximilian Wöber:もちろん、ワクワクしている。自分にとっては大きな挑戦が待ち受けているし、特に最初の数週間の順応の段階は間違いなくワクワクするものになるだろう。とても楽しみにしている。一方で、Salzburgで過ごした時間を涙ながらに振り返ってもいる。この3年半の間、自分はここで信じられないほど快適に過ごし、親しい友人もできた。Salzburgは自分にとって第二の故郷のような存在になっている。もちろん、それを手放すのは簡単なことではない。

インタビュアー:恐らくプレミアリーグは欧州サッカーにおける究極の場所でしょうし、Leedsではかつての仲間たちとも再会することになります。しかし、最終的に天秤を傾けた移籍の理由は何だったのでしょうか?
Wöber:昨夏に契約を延長した時の話し合いの中で「特別な機会が訪れたら、それを行使したい」というのが自分の希望だった。とはいえ、特にクラブとは事前に良い話し合いができていたし、こんなにも早くそのような機会が訪れ、それが実現したことに自分でも驚いている。少なくとも今夏まではSalzburgにいることになりそうな流れだった。
ところが、休暇の最中に「Leeds Unitedが是が非でも獲得したい」という旨の電話がかかってきた。比較的早い段階から、このチャンスを掴みたいと思っていた。プレミアリーグに移籍できる機会なんてそうそうない。もちろん、それに加えて、Jesse (Marsch)のこともよく知っている。彼がここにいる間にとても仲良くなったし、彼がどんなサッカーをするのかも知っている。Ras(mus Kristensen)とBrenden (Aaronson)という既に仲の良い友人が2人いるし、それは仲間作りを容易にさせてくれるだろう。

インタビュアー:Rasmusとは既に長い付き合いになりますね。
Wöber:自分たちの歩む道のりが何回も交わるようになったことは、もはや不気味な感じまでしている。既に(Ajax) AmsterdamやSalzburgでも一緒だったし、家も近所だった。リーズでの生活はどんなものかと彼に電話した時に、最初に言われたことは「隣の家に来ない限り、ここには来てはいけない」だった。だから、家を探す時にRasの家から近いということは間違いなく1番の条件になるね(笑) いずれにせよ、彼は街やリーグ、チームについてポジティブなことばかりを教えてくれた。

インタビュアー:Salzburgで最も恋しくなることは何ですか?
Wöber:たくさんの人たちと親密な関係を築いてきたから、あの家族のような感覚がなくなるのは間違いなく寂しい。自分たちは結束したチームになったし、ピッチ内外でたくさんの素晴らしい瞬間を経験し、その結果、絆も深まった。Taxham(練習場)に行く時はいつもニヤニヤと笑顔だったし、ザルツブルクの街も居心地がとても良かった。まるで我が家のようだった。

インタビュアー:どのような瞬間を思い出しますか?
Wöber:ピッチ内外で経験できた数え切れないほどのハイライトは一生忘れないと思う。クラブ初のチャンピオンズリーグとなった(19/20)シーズンを振り返り、初戦のGenk戦やLiverpool戦での追い上げを思い出すと、今でも鳥肌が立つ。もちろん、チャンピオンズリーグの試合がないことは惜しいことだ。満員のRed Bull Arenaでヨーロッパの強豪チームと戦うことはとてもとてもクールなことだった。また、優勝祝勝会も懐かしむだろう。残念なことに、コロナの影響もあって、カジノでファンと一緒に祝うことは1回しか経験できなかったが、あれもハイライトだった。

インタビュアー:Salzburgで過ごした日々は移籍した時に想像していたようなものでしたか?
Wöber:2019年にSalzburgでの一歩を踏み出した時、色々なところで批判的な見方をされた。もちろん、外からの雑音は良いものではなかった。ただ、自分にとっては最初から正しい決断だった。なぜなら、それ以前の自分は競技面で良い時間を過ごすことができておらず、自分が我が家のように落ち着ける場所を再び作り、人として心地よく過ごし、それによってまた100%のパフォーマンスを発揮できるようになりたいと考えていたからだ。そして、それは間違いなく上手くいった。
FC Red Bull Salzburgで過ごした時間は人格的にも、選手としても自分を形成してくれた。初めからリーダーシップを発揮することを求められていた。全体として、多くのことを学ぶことができた。結果的に、移籍した時に想像していた通り、とても素晴らしい時間を過ごすことができ、その結果、新たな扉を開くことができたと思っている。もし、このような機会がなかったら、恐らく自分はずっとSalzburgにいただろう。何度でもやり直したい。

インタビュアー:ファンに向けての最後のメッセージはありますか?
Wöber:本当にありがとう。これに尽きる。自分はファンの皆さんにとてもよく受け入れられていたし、自分が常にこのチームとこのクラブのために全てを捧げてきたと、皆さんが感じてくれていれば幸いだ。このクラブで積み上げられてきたものは、とてもとても特別なものだ。子供たちの新しいロールモデルがSalzburgで育っていることは、いまやオーストリア全土から見ることができる。このようなことを経験させてくれたStephan (Reiter)とChristoph (Freund)には限りなく感謝している。選手一人ひとりの裏側にある人間性を見てくれる人がいること、それがこのクラブを特別なものにしている。Salzburgは自分の心の拠り所であり、第二の故郷となった。