RB Leipzig CEO Oliver Mintzlaff〔インタビュー〕(2022/7/12)

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インタビュアー:Mr.Mintzlaff、(RedBullの創業者であるDietrich) Mateschitzが(DFBポカール決勝が行われた)ベルリンに来なかったことに驚きましたか?
Oliver Mintzlaff:いや、彼はベルリンに来るつもりは全くなかった。ポカール決勝の前に、彼は私に言った。「これは君の晴れ舞台だ」と。彼は勝利のたびに喜んでくれるが、昨シーズンの前半の苦しい時期も、物理的に距離が離れているのにもかかわらず、とても存在感があり、いつも私たちを応援してくれていた。

インタビュアー: Sadio ManéにMario Götze、そしてもしかしたらMatthijs de Ligtも。この夏のブンデスリーガ最大の変化と言えるかもしれませんね。このうちの誰かの名前を扱ったことがありますか?
Mintzlaff:我々は一般的に多くのトッププレーヤーに目を向けているが、移籍金や給与水準に注意を払わなければならない。仮にSadio Manéのようなワールドクラスの選手が入団を決めたとすると、彼の年俸が引き金となって、ドレッシングルームで何か嫌なことやできないことが起こるだろう。結局、チーム内の給与バランスが完全にひっくり返ることになるわけだから。

インタビュアー:Christopher Nkunkuは2026年まで2年契約を延長したばかりで、現在RBでは最高年俸800万ユーロの稼ぎ頭です。彼の残留はブンデスリーガにとってはManéの移籍と同じくらいの贈り物なのでしょうか?
Mintzlaff:Christopher Nkunkuは我々の元で目覚しい成長を遂げたから、早い段階から手放さないことを決めていた。今回の契約延長は競技面、財政面における我々にとっての重要なステップであり、また、絶対的なトップパフォーマーをより長く維持することができるという明確なシグナルでもある。しかし、これはブンデスリーガにとっても、ChristoがRB Leipzigでプレーし続けるという強いシグナルでもある。

インタビュアー:Lewandowskiに対するKahn-Basta(*)で(Bayernが)崩れることを望んでいますか?そうすれば、優勝の可能性が大きくなります。
Mintzlaff:FC Bayernは今、移籍で素晴らしい仕事をしているし、一般的には全ての物差しに変わりはない。

*Oliver KahnがLewandowskiの状況についてBasta(これ以上は話したくない)と言ったこと。

インタビュアー:(昨季の)後期の順位表でLeipzigは既に勝ち点36でリーグ首位のBayern(勝ち点34ポイントで後期4位)より上でした。それはシーズンを通して通用するのでしょうか?
Mintzlaff:これまではそのための一貫性がなかった。クオリティ、経験、そして一貫した不変の意志が必要だ。Bayernが92分で試合に勝つというのはBayern-Dusel(*)の格言によるものではなく、成功のメンタリティーなんだ。だから、彼らを置き去りにするにはモザイクの多くのピースが必要なんだ。今、準備ができているのか、2年後、4年後、10年後にしか準備ができていないのか、私には分からない。

*不当な幸運を意味するもので、Bayernが接戦で幸運をものにしたことによるもの。

インタビュアー:もし今、BayernがLeipzigの選手であるKonrad Laimerを獲得したいと言ったら、あなたはまず「3000万円以下では不可能だ、Basta!」と言うのでしょうか?
Mintzlaff:我々は人と人とで話をするから、選手が何を望んでいるかは常に重要な要素となる。一方で、クラブの目標とは常に個人のそれよりも大きいものだ。そして、Konrad Laimerは我々の試合において非常に重要な存在であり、彼を手放すことは非常に不本意なことだ。我々はクラブ内で移籍の扉を開くためには何が必要かを話し合ってきた。しかし、Konniが他の場所でプレーするよりも来季もウチに残る可能性の方がかなり高いと見ている。

インタビュアー:今のBayernがいつもLeipzigの選手を獲得しようとしていることは栄誉なのでしょうか?2021年には監督のNagelsmann、キャプテンのSabitzer、守備の柱であるUpamecanoがミュンヘンへ....。
Mintzlaff:1つだけはっきりしているのは我々は競争に参加しているのであって、FC Bayernを毎夏強化したいわけではないということだ。偉大なるFC Bayernがいかにしてチームを向上させるか、我々に注目してくれていることはある意味のお世辞だとしても聞こえは快いものだ。しかし、我々も次のステップに進みたい。そのためにはKonrad Laimerのような選手が特に必要だ。

インタビュアー:Nagelsmannは(Bayern)移籍の際にRBから選手やスタッフを運ぶためのVWのT6バスを借りないと言っていました。彼はすでにアシスタントコーチも連れて行ったので、Laimerの移籍が成立した場合、定期的にバスが来るようになるかもしれません。そのようなことは気にならないのですか?
Mintzlaff:いや、Julianを責めるつもりはない。それがビジネスだから。Julianと私は今でもとても良い関係を保っている。Bayernのことも理解している。我々は我々のもとで大きく成長した、とても需要のある選手たちを発掘してきたわけだから。

インタビュアー:クラブ史上初のタイトルをDFBポカールで獲得したことはRBのDNAを変えることになるのでしょうか?
Mintzlaff:あれは画期的なことだった。我々はただプレーするだけでなく、何かを勝ち取りたいんだ。スタッフ、地域、そして何よりファンにとって、この初タイトルは大きな意味を持つ。とはいえ、今はうぬぼれていない。過去には確かに失敗もあった。

インタビュアー:どういう意味ですか?
Mintzlaff:Julian Nagelsmannがミュンヘンに行った時、私は「彼は首筋に我々の息を感じるだろう」と言った。今思えば、その発言は単純に間違っていたし、地に足がついていなかった。我々は常にCLでプレーし、そこでグループステージを突破するという野心を持っている。しかし、我々はまだBayern狩りを宣言することができるクラブではない。

インタビュアー:冬に来たDomenico Tedescoが成功を収めたにもかかわらず延長を望んでいないことに驚きましたか?
Mintzlaff:まず、この時点ではっきりさせておきたいのはDomenicoが基本的に我々との延長を望まなかった、あるいはそれに対応するオファーを拒否したであろうというのは全く誤った推測、表現だということだ。他にもいろいろとあるが、先日、マヨルカ島でのシーズン分析の際にこの(2023年までの現行)契約をどうしたいのかについて話し合いをした。Domenicoはまずシーズンをスタートさせ、秋に話をすることを望んだ。私としてはそれで全く問題ない。まだ、数字の話もしていないわけだし。

インタビュアー:いつまでに決断しなければならないのですか?
Mintzlaff:期限は必要ない。良い関係が日に日に深まっていくのだから、流される必要はない。ただ、今はちょっとタイミングが悪いかもしれないね(笑)

インタビュアー:以前の発言をお借りしますが、’’A+と評することができる1つの解決策’’ と言われている新SDの就任時期を何度も延期されていますね。それはなぜですか?
Mintzlaff:絶対的な解決策を求めると時間がかかることがある。1つだけ確かなことがある。非常に優秀なSDが誕生するということだ。しかし、もう少し時間がかかりそうだ。ちなみに、現在の移籍期間は非常に良い仕事をしている現在のチームで終えるつもりだ。

インタビュアー:SDは全く必要ないのですか?1年の間、1人もいない状態が続いています。
Mintzlaff:クラブ内が空虚なわけではないが、スポーツの顔となることができ、それに相応する人物を必要とし、求めている。このポジションにはスポーツ界の他のすべての上級管理職に相当するような強力な人物を迎えることになるだろう。

インタビュアー:Max Eberlに関する噂の真偽はどうですか?話をしたことがありますか?
Mintzlaff:名前については一切コメントしない。

インタビュアー:Chelsea FCを退団するMarina Granovskaiaも候補に挙がっていると噂されています。
Mintzlaff:もう一度言う。名前については一切コメントしない。

インタビュアー:RBの最新の年次報告書には€228Mという記録的な負債が記載されています。それはどのような場合に問題となるのでしょうか?
Mintzlaff:負債をきちんと返済しなかった時に限り、問題となる。しかし、我々はきちんと返済するし、可能であれば計画よりも早く完済するつもりだ。